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新年のご挨拶 第53代理事長 中田英一


新年あけましておめでとうございます。

昨年より新型コロナウイルスと戦われる全ての方に心からお見舞い申し上げます。

三田市は、ニュータウン開発に伴い34年前から10年連続で人口増加率日本一を記録しましたが、以降停滞したことによる反動として急激な高齢化が迫っており、コロナ禍と合わせてかつてない危機に直面していると考えます。このような状況だからこそ、老いも若きも、また、ニュータウンも多自然地域も旧市街地も、三田市のすべてが一丸となってポストコロナと呼ばれる新たな時代に立ち向かう必要があるのではないでしょうか。我々は今年度「One Team」をスローガンに掲げ、戦後の復興以来、幾度となく混沌とする時代の局面に率先して立ち上がってきた青年会議所の諸先輩に倣って、その一助となるべく取り組んで参ります。

我々は「利他の精神」で行うまちづくりを目指す団体です。近年、他者と直接的な関わりがなくとも不自由なく生活できるようになったことで、共同体は衰退し、個人主義・利己主義化が進んできたと言われますが、対面や接触を避けることが重要とされたコロナ禍を経て、それらがよりいっそう進行することも懸念されます。しかし、我先にとマスクやうがい薬が買い占められたことで医療・福祉現場など必要なところに回らなくなったり、新型コロナウイルスの登場には環境破壊等による気候変動が寄与しているとも言われたりするなど、個人主義・利己主義の弊害が大きな脅威となっていることからも、「利他の精神」で行うまちづくりの重要性をいっそう確信しています。

三田市は、豊かな多自然地域と、賑やかで歴史ある旧市街地、ニュータウンやテクノパークを代表とする新興住宅・工業地域といった特色ある地域から成り立ち、この多様な住環境に集まり、住み、育つ人々もまた多様性を持っています。しかし、各地域に住む市民は他の地域についてどれだけ理解できているでしょうか。もし、十分な理解ができておらず、自身の暮らすまちや人の魅力を実感する機会や他人に伝える機会が喪失されているとすれば、それは市民にとってもまちにとっても大きな損失に他なりません。

ポストコロナ社会は、人々が集まることで効率を求めた「密」を旧型へと押しやり、ICTを最大限活用した「疎」による効率化を求める側面もあり、「消滅可能性都市」と呼ばれた地域にも、挽回のチャンスが巡ってきたと言われています。

三田市におけるニュータウンの先駆けとなるフラワータウン開発から40年の節目となる本年、各地域に存在する様々な魅力を発掘するとともに、多様性に富んだ素晴らしいまちであるという意識を皆様と共有し、力強く発信することで「ポストコロナ元年」「三田復活の一歩」となるよう取り組んで参りますのでどうぞ宜しくお願い致します。